「何切る」よりも「何が欲しい?」を考えたほうがツキがあがるかも?

※前記事

麻雀の「何切る」が危険な理由3つ 
麻雀には「何切る」というモノが古くから存在しているのですが、(鍛錬法として)何切るを利用することを、私はあまりおすすめしません。それよりももっと有効だと思える鍛錬法があるだけでなく、「何切る」をたしなむことが麻雀が上達するどころかむしろ有害...

 

前記事の理由1のところでもう触れましたが、ツモる前の牌姿を見て「何が欲しいのか?」を考える練習をしましょう。

これは「何切る」よりも前の段階での思考になり、みんななんとなくやっていることではありますが、しっかりと意識して行うことで良い鍛錬になります。

 

「何切る」よりこちらのほうが麻雀上達のためには有効です。

名称をどうしようかと考えてみたのですが、「何が欲しい?」ということでいいかなと。とりあえず、ですけどね。

何が欲しい?(仮称) 具体例

どんな思考をやっていくのか具体例をあげて説明していきましょう。

※赤文字は赤ドラです。各色1枚入り。

例1

東1局南家 ドラは7

二七七八②⑨⑨78南西中

「この牌姿には何が来たら嬉しいのか?」というのを考えてみます。そのためには牌姿を全体的に見ることと部分的に見ることの両方が必要です。

 

全体的に見ると両面搭子がすでに2つありその一方はドラ含み。それに加えて、孤立してはいるけど扱いやすそうな赤⑤まであります。リーチ平和ドラ1赤1の満貫が見えている手格好ですね。

部分的に見てみると、七七八、78、、の3つが順子候補で⑨⑨はとりあえずのアタマ候補です。

 

面子が1つ足りないのですが、他の部分は二、②、南、西、中・・・イマイチあてにできるかどうかわからない感じの牌と言えるでしょう。

南と中は役牌ですので重なれば鳴きを狙っていけますが、重ならないと手作りには使えそうにないです。でも受けの牌としての利用価値があります。オタ風の西はそれぐらいしか持っている意味はありませんが、西家にとっては便利な役牌という牌です。

二、②は三、③を引くと両面搭子になりますが、一、①では辺張搭子、四、④ならば嵌張搭子になります。

 

すでに持っている両面搭子が78と七八、アタマ候補が⑨⑨というのがあるので断么九は考えません。ですので、二も②も重なったとしてもそれほど嬉しくない感じですね。

バンバン重なってくるようなツモなら対子系を考慮しますが、これはまた別の話になります。今は考えません。

 

さて、以上を踏まえた上で欲しい牌は何でしょうか?

わかりやすいところからいきましょう。

まず面子候補である3つの部分です。

78  → 6、9が欲しい

七七八 → 六、九(、七)が欲しい

   → ④、⑥が欲しい。⑦はあまり嬉しくないけどすこし欲しい。(③については⑦と同様ですが②のほうが近いのでそちらに)

この中で、特に欲しい牌をあげるなら④、⑥、そして六です。面子が一つ足りない形ですので、そこに両面搭子を1つ増やす牌が来てくれればもうそれで形がほぼ決定します。

 

次は役牌と孤立牌ですが、孤立牌のほうはさきほどあげたように当たり外れがあります。

役牌のほうは重ならなければ使えそうにないのがネックです。

私の感覚ですと、二と②は字牌よりも不要に思えますが、それは「ハズレを引くと面倒くさいから先に切ってしまおう」的な感じです。2、8の牌ではなく3~7の牌だったらまた変わりますが、辺張になってしまう可能性を残すのはどうにも嫌な感じなんですね。

もしその部分が最後まで残ってしまったらそこが待ちになるわけですから。確率で言えば両面のほうが先に入りやすいでしょう?ということは不便な辺張が残ってしまう可能性は高いんですよ。

 

それと、特に②はスジの赤⑤と一緒に持っていたくないので真っ先に切るつもりでいます。第一ツモが③、②以外なら私の第一打は②です。オタ風の西よりも不要な牌と言えます。西にはまだ受けとしての利用価値があり、②はとにかく早く処分しておきたい。そんな感じです。

 

話がそれましたが、先に欲しい牌を並べてみましょう。

南 → 南が欲しい

中 → 中が欲しい

二 → 三が欲しい、イマイチ嬉しくないけど四が欲しい

② → ③が欲しい(④については赤⑤のほうで両面になる牌)

 

これで欲しい牌は出そろいましたが、先にあげた両面搭子3つのほうはあてにできそうなのですが、後にあげたほうはイマイチあてにできるかどうか頼りない感じです。

役牌2つは重ならなければ使えないことがネック、「2、8の牌」はハズレを引く可能性がネック。

もちろんツモ次第であがれるかもしれませんが、あてになるかどうかわからないのであれば。。。

他の部分の3~7の便利な牌を1枚引いてくればいいじゃないですか。

 

つまり、望むのであれば欲しい牌はまだ他にもいくらでもあるんです。

たとえば索子の下のほうの3、4、5などの牌があげられます。贅沢を言うなら赤5、赤五、もしくはドラをもう1枚と言わず2枚引いて7778の良型に・・・とか。他の役牌だって悪くありません。

欲しいと思うのは自由ですからね^^

このへんにしておいて次の牌姿へといきましょう。

例2

東1局西家 ドラは7

二三六八③⑥⑦135西中

先ほどと同じように全体的、部分的に見て考えてみましょう。

 

全体的に見ると例1とよく似ていて、役は平和と役牌が2種類。あと123の三色同順が見えていて、ドラが7であることを考慮すると567、678の三色もありうる手格好。まぁ、どちらも厳しそうですが。

部分的に見てみると、両面がすでに2つあり嵌張搭子の六八、両嵌の135、そして役牌が2つ・・・。面子の候補が揃っていて一応アタマ候補としての対子もあるから、例1よりもすこし良い牌姿ですね。

 

例によってわかりやすいところからいきましょう。

二三   → 一、四が欲しい

⑥⑦   → ⑤、⑧が欲しい(贅沢を言えば赤⑤が欲しい)

六八   → 七が欲しい? ※(五が欲しい)

135 → 2、4、5※、6が欲しい

③    → ②、④が欲しい(123の三色を強く見るのであれば①が欲しい場合も考えられる。先に一を引いた時などはそれで役が決まる。④では三色が消え②では不確定となる)

両面2つはいいとして、嵌張の六八ですが・・・七をツモればもちろん嬉しいのです。面子が1つ完成するんだから当たり前です。しかしながら、それはすこし虫が良すぎると言いますか・・・ラッキーを望みすぎているという感じですかね。

それでもいいんだけれども、すこしおくゆかしく(?)控えめに五を欲しがるのが私のおすすめです。五を引いて両面搭子になってから、改めて四七を欲しがるほうが良いと思います。

嵌張の七がズッポシ入るのはラッキーなのであまり期待はしません。入ったらもちろん喜びますが、「そうそう入らないだろうけど五を引ければ四七は引ける」という意識をしておいたほうがツキ的に良いです。

1355の形に5が暗刻になることを望むのも似たようなものでラッキーです。2、4、6を望むのは普通です。

③については例1の赤⑤と同様ですが、三色を見る理由がある場合は①も意識します。

 

あとは役牌の部分ですが例1と同じです。

西 → 西が欲しい

中 → 中が欲しい

ただし、四さえ引ければ断么九が強くなるので、そのへんが例1とは微妙に異なります。例1のほうがすこーし役牌に頼りたい感じがあると言うか・・・。例1の形は断么九の道がほぼありませんのでね。

こちらの例2の場合は断么九も見えるしツモ次第で三色同順もありうるのでその分だけ役牌に頼ろうというのがすこし薄れるという感じです。受けとして利用価値があるのは同じなんですけどね。

 

例1と違い面子候補は足りているのですが、私の感覚からすると123の三色は速攻で見切る気でいます。それよりもドラの7を引いて6か8をくっつけて両面搭子にしたいという意識が強いです。

例1の②と赤⑤と似ていますが、⑥のスジである③を投げ捨てて123の三色への未練を断ち切ってしまいたい。なんとなくですが、そっちの道は危なっかしく感じます。

123を見てしまうとドラ周辺の牌を引いた時に迷ってしまうというか・・・。ブクブクになっちゃいそうなんですよね(^_^;)

 

欲しい牌を望むことは自由ですが、欲しくない牌を決めることもまた自由です。

次で最後です。

例3

東1局北家 ドラは7

四八②③③③1367北北發

お気づきかもしれませんが、例1~3の配牌はとある対局の親以外の配牌ですのでドラは同じです。

同じように全体的、部分的に見て考えていきます。

 

全体的に見ると役は北の役牌でほぼ決まり。234の三色同順が薄っすら見えるけどあんまり見ないかな。「北さえ鳴けてしまえばなんとかなりそう」というのがとにかく濃くて他はオマケみたいに見えます。

部分的に見てみると両面搭子が2つあり一方は単騎待ちもありの三面張の良型、もう一方はドラ含み。加えて自風の対子に3~7の牌を2つ持っている。例3が一番いい手格好ですね。

 

わかりやすいところからいきます。

②③③③ → ①、④、②が欲しい

67   → 5、8が欲しい(赤5ならなお良し)

13   → 2はラッキー、4が欲しい

四    → 三、五が欲しい(赤五ならなお良し)

 

北の対子はポンできれば役が決まりますので、「欲しい」と言ってもこれまでの牌とはだいぶ違います。自分でツモらなくても他家が捨ててくれればOKです。

北北 → 北が欲しい(他家が捨ててもポンできる)

發  → 發が欲しい

 

こんな感じで欲しい牌を意識する練習をしていくと、何切るの段階(1枚ツモった時点)ですることが減ります。

欲しいと思っている部分に無関係な牌についてはツモ切りするだけだからです。

 

最初のうちはそうすんなりとはいかないと思いますが、慣れてくるとツモる前に次に切る牌が決まっているようになります。

そこまで来ると、おそらく自然とツキがあがるようになっているはずです。

・・・っと言っても、前に比べてということですからね(^_^;)

劇的にツキまくるわけではありませんよ。

「何が欲しい?」かをはっきりさせておくとツキが上がる?

これは引き寄せの法則を勉強するとわかってくるんですが、自分の望みがはっきりしている人としていない人とでは、引き寄せる力に差が出てくるというのが理由になります。

これは目標を持っている人と持っていない人とでは、物事の成功率に影響が出てくるのと同じようなことだと思います。

自分の望みがはっきりとわかっている人は、そのはっきりとした望みを引き寄せることができるかもしれません。しかしながら、望みがぼんやりとしている人は、やっぱりぼんやりとした望みしか引き寄せられないかもしれませんし、そもそものパワーや精度が低くなってしまうでしょう。

 

引き寄せの法則がどんなものなのか理解するのにおすすめなのが、パム・グラウト氏の著書「こうして、思考は現実になる」です。

「FP」に働きかけて自分の思考を現実化する実験というのをいくつも説明しており、実際に私も試しましたが多くの実験に成功して引き寄せの法則を体験できました。まぁ、それでビビりまくって現在では引き寄せの法則で麻雀に勝つ方法を模索しているところです。

ちなみに、雀鬼があちこちで話してくれている言葉の中にも、引き寄せの法則と似ているものがたくさんあります。雀鬼がどう考えているのかは私にはよくわからないのであえてまとめませんけどね。

 

興味のある方は「こうして、思考は現実になる」を読んで実験してみると良いかと思います。

『こうして、思考は現実になる』

 あとがき

結局また長文になってしまいました。

何が欲しいかをはっきりさせておくと、ツモる前に何を切るかを決めておくことが容易になります。

これができるようになった打ち手は、よっぽどのことがない限り長考なんてまずしません。

 

必要ないんです。

ツモった時にはすでに決まっているからですが、そのためには欲しい牌と不要な牌をはっきりさせておくだけでなく、それぞれの優先順位なども必要になりますし、自分がどうなったらどうするつもりなのかも腹を決めておくことも重要です。

 

逆の言い方をすると、長考をしている人はそれらのことがまだできていない人だというのがわかってしまうということです。

「ああ、あの人は腹が決まっていないのか、優先順位があいまいなのか、それとも自分の望みがぼんやりとしていて目標が無い人なのか・・・どれなのかまではわからないけど迷ってしまうレベルの人なんだな」

ということになります。その人の肩書が何であれ少なくとも強い人ではないですよ。

強い人はスパーンと潔く切りますから。

記事をお読みいただきありがとうございました。

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