「門前」のメリットとデメリットを徹底解説

この記事は麻雀の「門前」について徹底的にまとめています。門前のメリットとデメリットをしっかりと理解すると、攻防の判断をするのに役立ちます。

門前とは?

チー、ポン、カン(※明槓)をしていないこと。つまり「他人から牌を鳴いていない状態」のことを「門前」と言います。

一度でも他家から鳴いてしまうと「門前」ではなくなります。

※暗槓も鳴きですが、これは他家から鳴くわけではないので門前の条件はくずれません。

 

読み方は「モンゼン」ではなく「メンゼン」です。

反対語と言ってしまうとすこし語弊があるのですが、反対語は「鳴き」です。

※参考記事→鳴きのメリットとデメリット

門前のメリット

門前のメリットをあげてみましょう。

①門前でしか成立しない役がある

立直、門前清自摸和、平和などの役は門前であることが条件です。門前が崩れると成立しなくなってしまいます。

②門前だと飜数が高くなる役がある

三色同順、混一色、一気通貫などの役は鳴いても成立しますが、門前の状態だと1飜高くなります。

③立直をかけられる

門前なら立直をかけることができます。あがった時には裏ドラをめくることもできます。

④手牌を他家に読まれにくい

鳴くということは手牌の一部を晒すことですので、他家にヒントを与えることにもなります。門前では鳴く場合と比べて読まれにくいということになります。

※暗槓する場合はこのメリットは薄れます。

⑤防御しやすい

鳴くということは、手牌の一部を晒して固定してしまうことです。固定してしまった牌を切ることはできませんので、その分だけ手の中の牌の枚数が減ることになります。

牌の枚数が減るということは、切る牌の選択肢が減るということです。

門前なら14枚の中から選択できますが、一度鳴いたら11枚、二度鳴いた場合は8枚、3度なら5枚、4度なら2枚の中から選択するしかなくなります。

鳴けばなくほど切る牌の選択肢は減るということになるのです。

 

選択肢が減る→防御しにくくなる

 

ですので、門前では切る牌の選択肢が多くなる分だけ防御しやすいということになります。

※暗槓する場合はこのメリットは薄れます。

門前のメリットのまとめ

①②③のメリットから考えると、門前は攻撃力が非常に高いということが言えます。

特に②のメリットは大きく、③の立直、裏ドラというさらに破壊力が増す可能性と組み合わせると絶大な効果を発揮します。

 

④と⑤のメリットについては防御力が高いということになりますが、初心者のうちはあまり気にしなくていいと思います。

防御的なことについては、初心者の方は基本的に意識しなくてOKです。そのほうが絶対にのちのち強くなっていけます。

※参考記事

敵の立直に「ベタオリ」「回し打ち」「無視して突っ込む」 どれが有効?
この記事では敵から立直がかかった時の対処法として「ベタオリ」「回し打ち」「無視して突っ込む」のどれが有利なのかという考察をしています。 結論としては、当たり牌を読めないなら「無視して突っ込む」が有効という結論になりました。 順を追って説明し...

 

さて、門前のメリットは攻撃力と防御力が高いということですが、それって最強なんじゃないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし・・・門前には大きなデメリットもあるのです。

門前のデメリット

門前にはデメリットもあります。メリットと比べるとその数は少ないですが、麻雀において非常に重要な部分なのでその影響は多大であると言えます。

そのデメリットとは「手作りが遅くなる」ということです。

 

門前とは自分のツモだけを頼りに手を進めていくことですので、他人の捨て牌を有効利用して手作りすることはできません。

利用できるのはロンあがりする時のみ。つまりフィニッシュでしか他力をあてにできないのです。

 

一方、鳴いて手作りする場合は他人の捨て牌を有効利用しながら手を進めていくので、門前と比べて「手作りが早い」と言えます。

相対的に考えて「門前では手作りが遅くなる」ということになるのです。

まとめ

門前のメリットとデメリットをあげて説明してみましたがいかがだったでしょうか?

門前のメリットは多く、攻撃力と防御力は高いのですが、スピードという点で大きなデメリットがあります。

 

スピード、言い換えると素早さということになりますが、ちょっと想像してみましょう。

「攻撃力、防御力は高いけど素早さが低い」

「一発の破壊力はあるけどなかなか攻撃が当たらない」

「力は強く頑丈だけど動きが鈍い」

 

スポーツや格闘技の世界で考えてみてもいいですが、ゲームや漫画の世界でもよくこういうキャラ出てきますよね(^_^;)

そういうキャラって巨体である場合が多いと思いますが、そういうイメージを持っても差し支えないと思います。

 

門前は確かに破壊力があるし、守備もしやすいのですが、なんと言ってもとにかく鈍足なのです。

攻撃が当たりさえすれば敵はただでは済まないことも多いのですが、その攻撃がなかなか当たらないこともよくあります。

 

いくら破壊力があっても当たらなければまったく意味がないわけで・・・

某キャラのセリフを借りれば、

「当たらなければどうということはない」

・・・ということになってしまうのです。

 

でも門前ばかりをすすめるような人がけっこういらっしゃるんですよねー(^_^;)

そういう麻雀論を語る人がいるせいか、門前に固執してしまう人は非常に多いです。私にもそういう時期がありました。

 

でも麻雀は門前ばかりではダメなのです。状況に応じて門前と鳴きをうまく使い分けることが重要になります。

参考記事→『門前と鳴きのバランスについて』

 

記事をお読み頂きありがとうございました。

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