フリテンとは?

この記事ではフリテンというルールについて説明していますが、ちょっと難しい部分なのでこれまでの記事よりもすこし長くなっています。

まず「捨て牌」「河」「巡目」を説明し、その後で本題である「フリテン」の解説という流れです。

それでは参りましょう^^

捨て牌と河

麻雀は自分の手牌だけが重要なのではありません、実は捨てた牌も重要です。

牌を捨てる場所を河と言います。読みは正しくは「ホー」ですが「カワ」でもOKです。河には捨てた順番に牌を並べなくてはいけません。

たとえばこんな感じですね。

 

この場合は左上から順番に、

南→①→⑨→白→東→⑧→三→⑥→北

という順番で捨てられていることがわかるように並べられています。ちなみに捨てられた牌のことは「捨て牌」と言います。

巡目

また局の進行と同じように、一局の中にも単位が存在しています。「巡目(ジュンメ)」という単位で表しますが、捨て牌が切られたのは何巡目だったのか、河を見ればわかるわけです。

 

1巡目に南が捨てられており、2巡目に①、6巡目には⑧、9巡目には北が捨てられている。

というような感じです。

 

基本的には4人の順番が一周まわる間が1巡です。鳴きが入って順番が変わるのでずれることもありますが、あまり気にしなくて大丈夫です。

スタートから4人が1枚ずつ捨てるまでを1巡目、親(東家)が2枚目を捨てて北家が2枚目を捨てるまでが2巡目・・・。
そして鳴きが入るとすこしずれることもある。

普通の人はこれだけ覚えておけばOKです。ちなみに、流局までいくとおおよそ17巡目か18巡目です。

フリテンとは?

話を本筋に戻します。

河は各自で自分の前にキチンと並べていきます。ルールというわけではありませんが、6枚並べたら次は下の段へと6枚ずつで揃えていくと全員が見やすくなります。

お互いに見えやすくなるように綺麗に揃えるようにすると、みんなが楽しくフェアに遊べます。それにこれはマナーうんぬんではなく、お互いのためでもあります。

なぜなら、麻雀は自分の捨てた牌でロンあがりできないというルールがあるからです。

 

たとえばこんな手牌と河である場合

自分の手牌

 

自分の河

 

五であがりなのですが、上のように自分の河に五が捨てられていたら、他家からロンあがりすることはできません。これを「フリテン」と言います。

 

五をツモった場合はツモあがりできますが、他家の捨てた五であがることはできないんです。

逆に言えば、他家の捨て牌に五があったら、自分が五を捨ててもその人からロンあがりされることは無いということになります。

また、「フリテン」は河に捨てられた牌だけが対象ではありません。待ち牌すべてがその対象になります。ちょっと難しいので例をいくつかあげましょう。

例1(簡単なフリテン)

自分の手牌

 

自分の河

 

この場合は②⑤待ちの聴牌ですが、河に②が捨てられているのでフリテンです。②はロンあがりできないというのはさっき説明した通りですが、⑤もあがることができません。これもフリテンということになります。

もう一つ行きましょう。麻雀ゲームなどでは自動的にあがれないようになってしまっているので、チョンボ(反則のこと)になるリスクはありませんが、フリテンの牌をうっかり「ロン」してしまうとチョンボで満貫払いが普通です。

例2(簡単なフリテン)

自分の手牌

 

自分の河

 

この場合は258待ちの聴牌ですが、河に8が捨てられていますので8はロンあがりできません。それから2も5もフリテンなのでロンあがりできません。

重要なのは、待ち牌のうち1枚でも自分の河にあったら他の待ちも同じくフリテンでロンあがりできないということです。

 

さて、ここまでで「簡単なフリテン」については説明は終わりましたが、厄介なことにフリテンというルールにはまだ他にも覚えなくてはいけない重要なことがあります。

でもまずは先にここまでの復習を行います。脳を刺激して今おぼえた知識をしっかりと定着させましょう。

復習クイズ(前編)

[問題1]

牌を捨てる場所のことを何と言いますか?

川  海  山  河

[回答]

 

[問題2]

捨て牌は左上から右へと順番に並べていく。○か☓か?

[回答]

 

[問題3]

捨て牌は他人に見えにくいように並べるほうがいい。○か☓か?

[回答]

 

[問題4]

自分の手牌

 

自分の河

 

上記の状況で、他家から⑥が出ました。あがれる?あがれない?

[回答]

あがれない

 

[問題5]

自分の手牌

 

自分の河

 

上記の状況で、他家から二が出ました。あがれる?あがれない?

[回答]

あがれない

続・フリテンとは?

「簡単なフリテン」についてはもう大丈夫そうですか?

ではちょっと難しいフリテンについて説明していきましょう。

 

たとえばこんな場合です。

自分の手牌

 

自分の河

 

待ち牌は1と4で、自分は捨てていないのでフリテンではありません。すでに役を覚えた方はおわかりでしょうけれども、1であがると点数が高く、4であがると安い点数になってしまいます。

この状況下で右隣りの人が4を切ったのですが、安くなってしまうのであがらずに見逃しました。

そうなんです。ロンあがりにしろツモあがりにしろ、あがり牌が来たら絶対にあがらなければいけないわけではありません。自分の都合であがらずに見逃すこともできるのです。

 

しかし、4でロンあがりしなかったことにより、この巡目では1と4がフリテンとなります。自分で1と4を切ったわけではありませんが、あがらなかったことでフリテンになってしまうのです。

次に自分が牌をツモって捨てるまではフリテンの状態です。その1巡だけの間ですが気をつけましょう。

 

つまり、右隣りの人が4を捨てて、それを見逃したすぐあとに正面の人が1を捨てたら、フリテンなのでロンあがりできないんです。

左の人が1か4を捨てた場合も同じくあがれません。

それから、もし立直をかけていた場合は、一度見逃してしまうとそれ以降ずっとフリテン扱いになります。

ツモあがりはできますが、ロンあがりはすべてできなくなります。これも気をつけましょう。

 

まとめるとこうなります。

・あがり牌を見逃すと1巡の間その待ちはフリテンになる

・立直をかけていてあがり牌を見逃すと、それ以降その待ちはフリテン扱いとなる

それでは仕上げに復習クイズといきましょう^^

復習クイズ(後編)

[問題6]

この状態の時に右隣りの人が三を捨てましたが、あがらずに見逃したところ、正面の人が東を捨てて左隣りの人が六を捨てました。

この六であがれる?あがれない?

[回答]

あがれない

 

[問題7]

自分の手牌

 

この状態の時に右隣りの人が三を捨てましたが、あがらずに見逃したところ、正面の人が東を捨てて左隣りの人が六を捨てたあと、三をツモってきました。この三であがれる?あがれない?

[回答]

あがれる

 

[問題8]

この状態の時に右隣りの人が七を捨て、正面の人が中を捨てました。この中であがれる?あがれない?

[回答]

あがれない

 

[問題9]

立直をしたあとにあがり牌が出たのにロンしなかったら、以降はあがれなくなる。○か☓か?

[回答]

 

[問題10]

立直をしたあとにあがり牌が出たのにロンをしなかったら、以降はロンあがりはできなくなる。○か☓か?

[回答]

 

お疲れ様でした。次の記事はこちらです。

『ドラ』

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