私はパンを食べると100%の確率で腹痛に苦しむことになる。
確実にそんなことになるなら、どうして今まで気づくことができなかったのか?
それは食べてからすぐにお腹が痛くなるわけではなく、かなりの時間差があったからだ。
計ったわけではないので正確な時間はわからないが、午前中にパンを食べてなんやかんやと過ごしたのち、夜(または次の日)になって腹痛に襲われるという感じなので、まさかパンが原因とは思っていなかった。
だったらなぜ気がついたのかというと、そもそもパンをあまり食べない期間が続いていて、月に2回ぐらいしかホームベーカリーを使用していなかった。
粗食(白米と味噌汁、少々のおかず)を食べている日々はとても健康で平穏。
ところがパンを食べた時に異変が・・・というわけで疑うようになったんだ。
で、検証をしてみたら腹痛の原因はやっぱりパンだった。
何しろ100%なのだからもはや疑いようもない。
時間差があると気づきにくい。
私にとってパンはむしろわかりやすかった。
世の中にはこれと似たようなわかりにくいものがたくさんある。
たとえばタバコやお酒は、摂取するたびに何らかの悪影響を体に及ぼしているが、軽微なものなので自覚してはいても気にしないことも多いし、だんだん慣れてきてしまい「そういうものだ」と受け入れてしまう。
でも摂取し続けると、何十年もの長い時間をかけて体も心も破壊していく。
その仕組みに気がついてしまうと、ものすごく恐ろしいものだとわかる。
まぁ・・・みんななんとなくその仕組に気がついているが、目をそむけている人が多い。
医者から「このままでは死にますよ」と忠告されてもやめようとしない人がいるのはそのためだ。体に良くないことはわかっているけどやめられない、というより(聞かなかったことにして)やめようとしない。
酒にしろタバコにしろ依存しているものの正体を知れば、バカバカしくなってくると思うんだけどな。
アルコール、ニコチンなどは摂取するとすぐに体にダメージを与える。
ダメージを受けた体は自動的に回復し始める。
依存者たちが依存しているのは、実はこの「回復する」という部分であって、薬物を摂取すること自体に依存しているわけではない。(Mな方々のことは知らん)
薬物ではないがリストカットなどの自傷行為なんかもこれと同じだ。傷つけるのが気持ちいいわけではなくて、(傷つけて)回復するのが気持ちいい。(私はやったことないからなにか間違ってるかもしれないが)
時間差で起こることまで含んでセットなんだ。
私がこの仕組みを知ることができたのは、「禁煙セラピー」「禁酒セラピー」などの著者であるアレン・カー氏のおかげだ。
私が上で書いたことは、この方が書いた本のあちこちにお茶目なユーモアとともに並べられている。
もしお酒やタバコをやめたい人がいたら彼の著書を読んでみてほしい。
読むだけでタバコや酒をやめられるなんてすごいことなのに、いまだに知らない人も多いんだよな。
依存症とは関係ないが、時間差があってわかりにくいことがあるのは麻雀も同じだったりする。
多くの人が流れで見ることをせずに点でしか考えないのは、この時間差があることで気づくことが難しくなっているからなんだよね。
まぁ・・・麻雀の場合は雀鬼の著書のあちこちにヒントがいっぱい並べられているんだけれども・・・一回読んだだけじゃわからないしなぁ。
弱い人が受け入れやすい間違った情報はわんさかあるのに、正しい情報は何度も読んでそれなりに実践しないとわかるようにならないなんて・・・。
まったく・・・やっかいだよなー(-_-;)
だからこそ一部の人しか気づくことができないというのはあるけどさ。
やっぱりそういうもんなんだろうな。