ツイてる、ツイてない、の2パターンだけじゃない

※この記事の内容はフィクションです。登場する人物やお店、団体などはすべて実在のものとは関係ありません。モデルとなる人物や場所などは存在しますが、あくまでも私の妄想による創作物です。あしからず。

 

「ししょーまた教えてくださいー」

「・・・」

「ししょーってば」

「・・・もう師匠でいいから人前ではやめろw」

「別にいいじゃないですかーw」

「たいして強くもないのに師匠なんて呼ばれたくねーんだよ」

「あたしよりは強いじゃないですか」

「そりゃそうかもしれないがそういう問題じゃないんだよ 周囲からの目というものが・・・」

「今日の供物はコーヒーですよ」

「(人の話をまったく聞いてねーなコイツ) ・・・供物とか言うな 俺はまだ死んでねえ」

「・・・じゃあ生贄?」

「コーヒーは死んでるから生贄はおかしい」

「やっぱり死んでるんじゃないですか」

「・・・もういい 君の趣味の悪い冗談に付き合うよりとっとと質問に答えたほうが有意義だ 今日はなんだ?」

 

「ししょーが嵌張や辺張で勝負にいかないのはどうしてですか?」

「うん?愚形でも勝負することはあるぞ」

「これまであたしが見てる時にはほとんど無いですよ」

「そうだったか?まぁ、たしかに他の人と比べると頻度はかなり低いかもしれない」

「ししょーの手はあまり愚形が残らないですよね」

「そりゃそうだよ 積極的に愚形を処理してなるべく良型を残そうと意識してるんだから」

「なんだか良型になるようにツモが来てるように思えるんですけど・・・」

「それはツイてる日とか、流れにのった時だな」

「偶然じゃないんですか?」

「違うよ 普段から良型になるツモを引き寄せようとしているから、ツキがある時にそうなりやすいんだよ だからツキが無い時は愚形が残りやすいし、そういう意地悪なツモが来やすい そしてそんな時はツキが無いことがわかってるからあまり勝負しようとしないわけだ」

「よくわからないです」

「うん 麻雀だとちょっと難しいよな そうだな、たとえば俺が美女が大好きだとするだろ?」

「・・・はぁ?(¬д¬。) 」

「そんな目で見るなw たとえばの話だw」

「・・・はぁ」

「美女が大好きな俺は、美女と一緒に過ごしたいということを常日頃から望んでいるわけだよ」

「へー・・・」

「とてもツイてる日は電車やバスなんかでなぜか美女が隣に座ったりすることになるわけ でもまったくツイてない日は美女じゃなくてぶっさいオバサンとか加齢臭ただようおっさんとかが隣に座ってくるんだよ」

「ああ、そういうことですか」

「ぶっさいオバサンや加齢臭オジサンなら勝負する気も起きないのはなんとなくわかるだろう」

「美女が来た時には勝負するというわけですね(¬д¬。)」

「あくまでも例え話なんだからその冷ややかな目をやめてくれw」

「もう・・・もっと他に良い例えは無いんですか?」

「あるかもしれないがすぐには思いつかん」

「ししょーの人間性がよくわかりますね」

「うるさいw 男なんてほとんどみんなそういうもんなんだよw」

「そんな人ばかりじゃないですよ」

「ふっ・・・まだまだ若いな」

「もういいから話を戻してください」

「えーと?大事なことはだいたい話したと思うが・・・」

「勝負にいかないと負けちゃうような時でも愚形だったら行ないんですか?」

「ああ、それは行ったり行かなかったりだな」

「ケースバイケース?」

「うん、ちょっと範囲が広すぎて答えられない」

「うーん・・・」

「さっきの例え話は両極端な例を2つあげただけで、実際にはその間にたくさんのパターンがあるから、一言で語れるようなもんじゃないんだよ」

「よくわかりません」

「良いほうから順番に・・・美女、美女ではないけど魅力のある女性、平均的な外見の女性、見た目にすこし不具合がある女性・・・」

「言い方がひどいですよ ししょー」

「むしろ言い方にはかなり気を遣ってるぞ 数値のほうが悪意があるかもと思ってわざわざ文言にしたんだよ」

「数値・・・?」

「100点の女、80点の女、55点の女・・・」

「・・・さいてーですね(¬д¬。)」

「どうせ君たち女子だって裏でやってるくせに」

「あたしはやってませんよ!」

「そうか?どうでもいいけど、言いたいことはわかっただろ?」

「はい」

「ツイてる、ツイてない、の2パターンってわけじゃない 様々なパターンがグラデーションのように存在しているわけだから、それぞれのパターンによって打つ手は変わってくる」

「難しそうですね」

「そりゃ難しいよ 俺だってまだできていないし、おそらくこの先もできるようにはならない」

「ええ?でもやってるんですよね?」

「やってるけどかなり雑なんだよ こんな感じだ」

 

めちゃんこツイてる → イケイケ(ほぼ※全ツッパ)

ツイてる → 基本イケイケだがすこし対応もする

普通な感じ → 基本イケイケだがそれなりに対応もする

ツイてない → 無理しない、あがろうとしない

めちゃんこツイてない → 無理しない、あがろうとしない、に加えてマイナス行動(壊す)を試してみることもある

※打てない牌(超危険牌)だけは絶対に勝負しない

 

「え・・・これでも雑なんですか?」

「そうだよ これでもかなりシンプルにしたほう」

「えー・・・複雑過ぎますー・・・」

「しょうがないだろう 麻雀は難しいものなんだから」

「ししょーでもできるようにならないというのがよくわかりました」

「だろうね 俺はとっくの昔にあきらめたし、どうせ雀鬼みたいになれるわけはないんだから、この雑な感じで十分だよ」

「・・・この5段階は何を基準に判断するんですか?」

「明確な基準は俺にもわからない!(きっぱり)」

「わからないのにどうして胸を張っているんですかw」

「張ったのは胸ではなく見栄だ」

「いばらないでください」

「ツキは目に見えないんだからその都度なんとなくで判断するしかない」

「うー・・・」

「まぁ意識していれば、そのうち何か見えてくるはずだよ」

「そうなんですか?」

「そうだよ 意識していない人は永遠に気づくことは無いだろうけど、意識していれば話は別だ さっきの覚書きをメモしてどこか毎日見るような場所に貼っておくと良いかも」

「わかりました やってみます・・・」

「なんだか元気が無くなったな」

「だってー・・・先がまったく見えなくなりましたよ」

「そんなもんこれから先もずっと見えないと思っておいたほうがいいぞw」

「えー・・・」

「わかった気になってるような人が多いけど、そういう人は目に見えてる部分だけしか見ようとしていない人達だ だから彼らの成長はどこかで止まってしまう でも君は目に見えない部分を見ようとし始めたわけだから、むしろ成長の伸びしろが増えたことになるんだぞ」

「難しすぎますー」

「そうだな このへんにしとこうか」

「はい」

「メシまだだろ 向かいのラーメン屋行くけど一緒に来るか?」

「え!おごってくれるんですか?」

「ああ、たまには俺がおごってやるよ」

「わーい! 味玉のせてもいいですか?」

「好きなもん頼んでいいよ」

「やったー!」

あとがき

ツキや流れを意識している打ち手であっても、ツイてる、ツイてないの2パターンでしか考えていないような人は多くいらっしゃる。

そこからすこしあがると、ツイてる、ツイてない、その中間、の3パターンで考え始める。

さらにもうすこし上にあがってくると、この記事で書いた5パターンになるわけだ。

 

これを長くやっていると・・・頭で考えても無理なのだということに気がつく日がそのうち来ると思う。

要素が多すぎて思考ではまったく追いつかないんだよね。

特に試合中に処理しようったってそんなの絶対に無理。むしろそれが悪影響になることすらあるぐらい複雑で難しい。

 

だから頭で考えるのは試合中ではなく、試合後だったり、普段の生活時などに行う。それがすこしずつ読み※の土台になっていくわけだ。

※この場合はツキについての読み。

試合中はまったく考えないわけではないけど、感覚のほうに頼ったほうがうまくいきやすいように思う。

クヨクヨウダウダしているような時は悪くなっていくことが多いし、考えていない時のほうが意外とうまくいく。

 

はあ・・・3パターンぐらいしか考えていなかった頃に戻りたい・・・(-_-;)

なんかもう面倒くさくてw

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